今シーズンをもって現役を引退した熊木流希くん(写真中央)。
小学3年生より飛込競技を始め、あれから10年間がたちました。
トランポリンで初めて前宙返り2回エビ型の練習に取り組んだ直後の様子です。
これまで経験したことのない動きに挑戦するということは、怖くて、不安で身体が震え、自信がもてないものです。
それでも、逃げずに取り組めた流希くん。
種目のプレッシャーに押しつぶされそうになったことによる涙は、この涙が最後だったような気がします。
彼は言っていました。
膝の怪我により、思うように競技に打ち込めなかったことで、飛込を辞めようと考えたこともあったが、辞めずにここまでやってこられて本当に良かった。途中で辞めなかったことで、新たな苦しみや辛さも正直あったけれど、そこから学ぶこともたくさんあった、と。
彼の心は、本当に成長しました。
彼は、日々の取り組みの中で「学ぼう」「吸収しよう」「次に活かそう」とする姿勢が常に見られる選手でした。
高3のシーズンには、
練習が出来ることのありがたさ、
一本の大切さを見に染みて感じていたからこそでしょうか、
良い感覚を得た際には、練習ノートを開いてメモをとっていました。
練習中に自分にとって大切な内容だと感じたコーチングに関しても、ノートに書き残している姿がありました。
そして、そのノートが次に開いていたのは、大会の時。
自分が飛ぶ前にノートを開き、一本の成功に向けて自分としっかりと向き合う姿は、本当に頼もしく感じていました。
彼のような選手が今後も育ってほしいと切に思いながら、今いる選手とともに頑張っていきます。
10年間、本当によく頑張りました。
これからの人生に幸多きことを祈ります。