今シーズンをもって現役を引退した熊木流希くん(写真中央)。
小学3年生より飛込競技を始め、あれから10年間がたちました。
トランポリンで初めて前宙返り2回エビ型の練習に取り組んだ直後の様子です。
これまで経験したことのない動きに挑戦するということは、怖くて、不安で身体が震え、自信がもてないものです。
それでも、逃げずに取り組めた流希くん。
種目のプレッシャーに押しつぶされそうになったことによる涙は、この涙が最後だったような気がします。
彼は言っていました。
膝の怪我により、思うように競技に打ち込めなかったことで、飛込を辞めようと考えたこともあったが、辞めずにここまでやってこられて本当に良かった。途中で辞めなかったことで、新たな苦しみや辛さも正直あったけれど、そこから学ぶこともたくさんあった、と。
彼の心は、本当に成長しました。
彼は、日々の取り組みの中で「学ぼう」「吸収しよう」「次に活かそう」とする姿勢が常に見られる選手でした。
高3のシーズンには、
練習が出来ることのありがたさ、
一本の大切さを見に染みて感じていたからこそでしょうか、
良い感覚を得た際には、練習ノートを開いてメモをとっていました。
練習中に自分にとって大切な内容だと感じたコーチングに関しても、ノートに書き残している姿がありました。
そして、そのノートが次に開いていたのは、大会の時。
自分が飛ぶ前にノートを開き、一本の成功に向けて自分としっかりと向き合う姿は、本当に頼もしく感じていました。
彼のような選手が今後も育ってほしいと切に思いながら、今いる選手とともに頑張っていきます。
10年間、本当によく頑張りました。
これからの人生に幸多きことを祈ります。
9月15.16.17日に金沢プールを会場にして、
国民体育大会水泳競技(飛込競技)が開催されました。
国体は、定められた競技会において標準点を満たした選手が予備エントリーすることができ、その中から達成率のよい選手順に選出され、各都道府県の参加枠が決められます。
そして、その参加枠の中から各都道府県は最も入賞する可能性の高い選手を各種目につき1名ずつ選出するので、国体は各都道府県の精鋭が集結する大会なのです。そのため、会場は他の競技大会とは異なった雰囲気があり、出場選手らは各都道府県の応援を力に変えて競技します。
種目は、『成年男子高飛込と板飛込』『成年女子高飛込と板飛込』『少年男子高飛込と板飛込』『少年女子高飛込と板飛込』に分かれています。
本県からは、高校3年生の熊木流希選手が少年男子飛板飛込に、今回で二度目の出場を果たしました。また、流希選手の妹でもある熊木蘭選手は中学3年生でありながら少年女子高飛込と飛板飛込の2種目に出場しました。
結果
熊木流希選手
飛板飛込 得点229.80 15位
ベストスコアで演技することができれば7位に入ることができただけに、常にベストパフォーマンスを披露することの難しさを感じた結果となりました。
熊木蘭選手
飛板飛込 得点208.60 11位
高飛込 得点204.10 11位
どちらも入賞とはなりませんでしたが、入賞メンバーのほとんどが高校3年生という結果をみると、技術面・筋力面・精神面と、なにより経験値等の差を痛感させられました。今回の経験を活かして、これからの練習に取り組んでいってほしいと思います。
国体での悔しさは、国体でしか晴らすことができません!!
競技会に出場するごとに、ぐんぐん成長していく選手の姿をみると、本当によく頑張っているな!と感じます。
声援、ありがとうございました。